小田急電鉄喜多見電車基地の上に設けられた、大規模な屋上緑化です。こちらは閑静な住宅地に隣接するため、景観に配慮して設計されました。隣に流れる野川の対岸からは、塀などの人工物を植栽等でカバーし、一つの丘に見える様な風景になっています。完成から約25年経った今では、まるで自然土の上にある自然公園のようにみどりが豊かになり、たくさんの子供たちが毎日のように遊ぶ公園として、地域の憩いの場となっています。
建設時には地球環境に配慮し、現場発生土（関東ローム土）を大量に植栽基盤として使用しました。現場発生土を使用する際は、透水性改良・軽量化のため黒曜石パーライト（ホワイトローム）を30%混合し、屋上緑化に適した土質に改良しました。 植栽基盤は、一番下にホワイトローム（200㎜）、その上に改良土（700㎜:現場発生土+ホワイトローム）、一番上に黒土（300㎜）となっています。一番下のホワイトロームは不織布バック袋で現場に搬入され、そのまま設置しました。それにより、施工時にホワイトロームが風で飛散することを防止し、広域のエリアに均一に施工することを可能としました。